レーベル名 | 集英社eコバルト文庫 |
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著者 |
藤原眞莉 フジワラマリ |
イラスト | 鳴海ゆき ナルミユキ |
配信開始日 | 2020年04月17日 |
後に一条帝と呼ばれる年少き帝がおわす頃。それは雅やかな反面、度重なる天災と疫病が京人を苦しめていた時代。歌詠みの家に生まれた歌の不得手な女性がいた。名は梛子。女房として登華殿に出仕する折の呼称を清少納言。「ますらお」の如しと噂される彼女にも以前誓いを立てた夫がいた。橘則光――齢二十六。この前夫が梛子の局を訪れる時、なぜか厄災を伴ってくることが多かった。