反幕勢力、南下するロシア、莫大な利権を狙う海商たちの錯綜する思惑が極北の蝦夷地に結集する。ある密名を帯びた間宮林蔵は諸国を奔走し、権力者たちの野望うずまく中へと身を投じていく。それぞれの命運を背負った男たちの人生と、黎明期の日本を描く迫真の時代小説。