叛逆と陰謀と、虐殺と血闘と、悲鳴と怒号と――城壁の石垣から一族全滅のうめき声が聞こえてくる。歴史が証しだてる凄惨で冷酷な人間の行為と、日本の古城の有為転変のさまを、七尾城の畠山氏をはじめ、金沢城、福井城、松山城など8つの城に描き、「古城物語」に続いて残酷な歴史絵巻をくりひろげる。