この春、高校を卒業した志賀有紀子。白百合産婦人科病院に就職、働きながら准看護学院に通っていた。妊娠7カ月の妊婦の掻爬に立会った。結果、患者は息をひきとった。「あんたたち、今夜のこと、絶対、誰にも言ってはなりませんよ」婦長は何回も念を押した。こんなこと黙っているなんて私できません、反論できない自分が、みじめだった。人間不信、医療不信を描く、衝撃のドキュメンタリー小説。
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看護婦物語
江川 晴
救急外来